インドの田舎で迷子になる -Varanasi to Sidhi, India-

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今日はカジュラーホー方面に向かう日。1日でカジュラーホーに到着できるかどうかは微妙…距離的にたぶん無理だろうな~。今の季節、インドの昼間は暑すぎる。ということで早朝6時にバラナシを出発し、日が高くなる前に距離を稼ぐことにした。

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都市部を離れる前にまずはガソリンを満タンにする。インドでは何kmごとにガソリンスタンドがあるのかをまだ把握していないので、給油はこまめにやっておかないと。「今日はカジュラーホーまで走るんだ」とこのスタンドの兄ちゃんたちに言ったら「栄養をつけておかないとな」と甘~いチャイをご馳走してくれた。ちなみに、インドのガソリンは130円/1Lほど。インドの物価からすれば結構な値段だね。
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そうそう、どんな風に私がインドの道を走っているのかを紹介しておこっか。手元にあるインドの大雑把なロードマップと、こんな道路標識を当てにして旅をしているんだけれど…
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なんやねん、この道路標識! 道路標識はヒンディー語のみの表記がほとんど。たま~にある英語の標識を頼りに走っているんだけれど、こんな状況じゃ頻繁に道を間違えちゃう。
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道を間違えて未舗装路に突っ込んじまった。…ここ、どこやねん! でも、今朝バラナシを出るときに「今日のテーマは道を引き返さないこと」と決めていたのでUターンはしない。Uターンなんて女子供のすることさ。これまでのバイク旅の経験から、迷子になるのはあまり怖くない、というよりバイク旅の楽しみの1つ。予定外の景色や出会いが溢れているからね。一応、太陽の位置やコンパスで方角だけは確認し、進行方向が大きくズレていなかったらヨシとする。
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今日も昼間は40℃を超える暑さなので、何度もジュース休憩を挟む。その時にお店のオヤジに道も確認。丁寧に地図まで書いてくれた。が、インド人は地図を読むのも書くのもあまり上手くなく、イマイチルートを理解できず…。でも、ありがとうね。田舎の人に優しいヤツが多いのは世界共通だ。
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未舗装路ってだけでも嫌なんだけれど、トラックの往来が激しすぎて道が埃っぽ過ぎるぜ。喉がイガイガしてきちゃう。もちろん、マスクなんて女々しいアイテムをワシが使うわけがない。インド人で使っているヤツは多いけどね。
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何度も何度も通行人に道を確認し、とうとう大きな道に出た。英語の標識もあり、今いる場所がだいたいわかった! ちなみに、インドで道を聞くと、間違えた道を教えられることが多い。だから、同じことを3人、4人に尋ねて、一番答えが多かった道を走るようにしている。
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進むべき道がわかれば、あとはただ走るのみ! ここから先の道はローカル過ぎて交通量が少なく、クレイジーな車とそれほどすれ違わないのも素晴らしかった!!
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しかし、インドはそう簡単に私を先に進ませてくれない。バイクのサイレンサーが走行中に脱落しちゃった。カンカラカーンと悲しい音をたて、サイレンサーが後ろに転がっていったんだ。
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サイレンサーがついていないからと言って、別に走れないわけじゃない。ちょっとスピードが伸びなくなるだけさ。荷物の後ろに積んで気にせず走り出す。
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小さな村でバイク屋を見つけたのでササっと取り付けてもらう。修理代はなんと30ルピー(60円)! 安いね~。
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ついでに各部をチェックしていたらフロントフォークからのオイル漏れを発見。こないだオイルシールを交換したばかりなのに…整備後の実走行は3日だけだぞ! …もう、フロントフォークのメンテナンスをするのはやめておこう。フロントフォーク自体が傷んでいるだろうし、この道じゃ、メンテしても無駄だ。
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猛暑の中、ズンズン走り続ける。今日中にカジュラーホーに到着するのはもう諦めているけれど、日が暮れるまでにとりあえず距離を稼いでおかないとね。
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道沿いの家並みがだいぶ様変わりしてきた。インドにも瓦を使った家があるんだね。ここを中国の奥地と言ったら、みんな信じてしまいそうな家。
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また迷子になったのでチャイ屋にいたおじいちゃんに道を尋ねる。インドの国道って、街や村に入るといつの間にか別の道に繋がっていることが多い。ただ真っ直ぐ走っているだけじゃ、間違った道に進んでしまうんだ。今日は何度も何度もこのトラップに引っかかっている。標識がヒンディー語ばかりだから、道の分岐がわからなくなるんだよなー。
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…暑い、暑すぎる。「カラっとした陽気」なんてもんじゃなく、「カリカリに揚げたての陽気」って感じ。間違いなくたっぷりと汗をかいているんだけれど、汗がすぐに蒸発してしまい服が湿る暇もない…そんな暑さ。こまめに水分補給をしないとヤバイよ、この暑さ。写真じゃ伝わらねーだろうなぁ~。でも、このくらいの暑さは過去にも体験したことがある。アメリカのデスバレーを走ったときや、チュニジアのサハラ砂漠での夏に比べれば…少しだけマシ。アメリカみたいに、鼻の中が乾燥して粘膜が切れることはないもん。
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でも、この暑さはバイクのエンジンオイルにきっとよくない。こまめにエンジンを停止して少しでも冷やしてあげないと。今日走っているエリアは観光地が1つもない。だから、外国人の私がバイクで乗りつけると子供たちがワッと集まってくる。たぶん、外国人をナマで見たことがないんだろう。
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今月末くらいから雨季が始まるんだけれど、雨季直前の川はほとんど干上がっていた。
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川を渡る橋。国道のクセにガードレールもないのかよ。雨季はこの橋が水没しちゃったりして。
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橋からの景色はなかなかイイ。川底が見えていて綺麗だね。
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ローカルに聞いたとおりに走っていたら、またダートに突入。今回のダートは少しだけ本格的。後から聞いたら、このダートは150kmも続くんだって。
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粒の大きな石がゴロゴロしているダートだ。でも、こういうダートも2年前にシベリアで体験済み。インドの神様はワシに試練を与えたいみたいだけれど、ワシをナメんじゃねーぜ!
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ダートを走ること自体はいいんだけれど、日が暮れそうになってもまだまだダート。…これ、たぶん国道じゃねーな。また間違えた道を走ってるんだよ、ワシ。さすがのワシも夜のダートを走る気にはなれない。ダートじゃなくても、外国の道で夜にバイクを走らせるのは危ない。無理は禁物。
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ちなみに周囲の景色はこんな感じ。
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道中にあった小さな村で、近くにホテルがないか確認する。なければその辺で野宿する覚悟もしていたんだ。最低限の装備(ブランケットだけだけれど)も用意しているので木の下で寝てもいいもんね。外国での野宿の秘技もマスター済みさ。でも………少し離れた街にホテルがあるんだって!
ちょっと道を聞いただけなのに村人が続々と集まってきた。外国人と話すのは初めてらしい。こんなダートの道に突っ込んでくる外国人なんて、迷子になったワシくらいだろうね。ワシだって、ホントはこんな道走りたくなかったよ。
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教えてもらった通りに走ったら、シディという街に出た。この街、ワシが探していた道の途中にある街じゃねーか! 何時間も迷子になってさ迷ったのに、1日の終わりになってやっと正しい道にやってこれた。ワシが走っていたダートのほんの10km南に綺麗な舗装路が通っていたんだね…。
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野宿も辞さない覚悟でいたので、ベットやファン、水シャワーがあるお部屋に泊まれるなんて幸せ! ちなみにシディも観光地ではないので、宿のスタッフで英語が話せるヤツは1人だけ、話せるヤツも流暢とは言えなかった。いろいろ意思疎通が大変だったわい。
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今日は朝から何も食べていなかったんだけれど、バイクで走り過ぎた日はあまり食欲が湧かない。移動中はなるべく食事を摂らないのが習慣にもなっているしね(移動中に腹を壊したくない)。だから、屋台でフルーツを買い込んで夕食はオシマイ。
いや~、今日は疲れた…でも面白かった! 他の人にはただの辛いバイク移動なんだろうけれど、ワシはそれも楽しめちゃう。クソ暑いし、埃っぽいし、道は悪いし、標識はわかりにくいし…でも、それでも楽しい。やっぱりワシ、バイク旅が好きだわ。2年前に旅をスタートさせた理由はいくつもあるんだけれど、1つには「海外をバイクで走って、現地のバイク乗りをとりまく環境をこの目で見たい」ってのもあったんだ。日本のバイクカルチャーしか知らずに、海外のバイクネタを書くことが過去に何度かあったんだけれど、現実を見ずに資料だけで文章を書くのには抵抗があった。アメリカやユーラシア各地のバイク事情はインドに来る前にこの目で確かめたけれど、インドのバイク事情は他の国とはまるで違う。別の惑星って感じ。たぶん、趣味でバイクに乗るカルチャーはこの国ではなかなか育たないと思う。でも、酷すぎる道路状況や狂ったような交通ルールの中で、何十年も前の技術レベルで作られたバイクを相棒にインドを走るのは、これからも物書きとしてやって行くのにきっと役立つはず。バイク旅には過酷な環境だけれど、五体満足でインドを出られるように気をつけて、インドでのバイク旅を満喫していこっと。

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3 Comments
  1. SECRET: 0
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    そう言えば20代の頃の友人にはインド言ってた奴がたくさんいたのでいろんな事を聞きました。
    インドのは3つの季節がある。
    ホット、ホッター、ホッテスト。
    あと安宿に泊まったら最初にすることは、寝具は一回全部払うこと。
    ベッドは壁から離して部屋の中央に移動すること。
    壁を伝った南京虫が飛んでくるって言ってた。
    ちなみに虫に食われて穴がひとつはノミ、2つはダニで3つは南京虫って言ってた(笑。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いまどき南京虫が出る宿ってインドでも少ないと思いますけどねー。ノミはどこの宿でも多少はいますね。ちなみに、今アメリカで南京虫が増殖中らしいですよ。輸入家具か何かに紛れ込んでアメリカに入り、星がつくようなホテルででも南京虫が出ることがあるらしいです。

  3. SECRET: 0
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    まあ20年以上前の話だからね。
    でもインド人が昔と変わらないと言うと3000年くらいらしいから(笑。

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